なぜ、入居初日に撮るの?
引越しから時間がたって撮った写真は、その傷がいつからあったのか分かりにくくなります。家具を置く前なら床や壁が隠れず、入居時点の状態を説明しやすくなります。
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、通常の使用による損耗・経年変化と、借主の故意や過失などによる損耗を分けて考えています。入居時の写真は結果を保証するものではありませんが、状態や発生時期を確認する材料になります。
撮影しておきたい場所
まず各部屋を入口と反対側から撮影し、その後に傷や不具合を撮ると抜けを減らせます。
- 床・壁・天井の傷や変色
- 幅木・柱・ドアの欠け
- 収納内部の汚れや割れ
- 窓・網戸・鍵の不具合
- キッチンの水漏れやさび
- 浴室・洗面・トイレのひび
- エアコン・換気扇の異音
- コンセント・スイッチの割れ
- ベランダ床や物干し金具
- 備え付け設備と鍵の本数
においは写真に写らないため、「洋室の収納内・カビのようなにおい・確認日時」のように文章でも残します。漏水、ガス臭、焦げ臭、施錠不良などは記録だけで済ませず、安全を確保してすぐ連絡してください。
あとから確認しやすい撮り方5ステップ
- 荷物を置く前に全景を撮る
入口側と反対側から、壁・床・天井が入るように撮影します。 - 位置が分かる「引き」を撮る
窓やドアも一緒に写し、どの部屋のどこかを分かるようにします。 - 状態が分かる「寄り」を撮る
照明をつけ、傷へピントを合わせます。へこみは斜めからも撮ります。 - 大きさを残す
定規やメジャーを添えて撮影します。 - 写真番号と説明を対応させる
「写真03:洋室・窓側の壁・床から20cm・約3cmの破れ」のように記録します。
管理会社への共有方法
現況確認書がある場合は、指定された期限と方法で提出します。写真はメッセージアプリで圧縮されることがあるため、加工前の元データを端末やクラウドにも残しましょう。
入居時の確認で、リビング南側の壁に約3cmの破れ、洗面台下に水染みを確認しました。現時点の状況確認として写真を添付します。修理や追加確認が必要な場合は、対応方法をご案内ください。
よくある質問
小さな傷も撮ったほうがいい?
自分が付けた傷と誤解されそうなら、小さくても残しておくのが無難です。全景を撮ったうえで、目についた部分を個別に記録します。
数日後に気づいた場合は?
気づいた時点で撮影し、発見日や荷物で隠れていた事情もそのまま伝えます。提出期限が過ぎていても、まず管理会社へ連絡しましょう。
写真があれば退去費用を請求されない?
請求されないことを保証するものではありません。契約内容、傷の原因、入居期間などと合わせて判断されます。
まとめ
入居初日は、全景・位置が分かる写真・状態が分かるアップの3種類を残します。現況確認書とともに早めに共有し、写真の元データ、送信記録、返信を退去まで保管してください。
出典・注意事項
本記事は一般的な確認・記録方法の紹介で、個別契約への法的助言ではありません。費用負担や提出期限は契約によって異なります。判断に迷う場合は管理会社・貸主、消費生活センター、法律の専門家などへ相談してください。
