新築住宅の10年保証という言い方は、法律上の責任と住宅会社独自の保証が混同されやすい表現です。

法律で10年間の責任が定められる中心は、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分です。

キッチン、給湯器、内装、建具などが同じ10年間すべて無償になるとは限らないため、対象部位、原因、期間、免責、請求先を保証書ごとに確認します。

2026年8月24日時点の国土交通省資料を基に、購入者が引渡し前後に確認する順番を整理します。

法定の10年責任は構造と雨水侵入防止部分が中心

ざわ先生が新築住宅の構造耐力上主要な部分と雨水侵入防止部分を説明するイラスト

国土交通省の新築住宅向け案内は、新築住宅を新たに建設され、工事完了から一年以内で、人が住んだことのない住宅と説明しています。

新築住宅の売主や請負人は、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分の瑕疵について、引渡しから10年間の責任を負います。

  • 基礎、柱、梁、耐力壁など構造を支える部分を確認します。
  • 屋根、外壁、開口部など雨水を防ぐ部分を確認します。
  • 屋根や外壁内部の排水管の対象範囲を確認します。
  • 不具合の症状と発生日を写真で記録します。
  • 補修前に売主または請負人へ通知します。

国土交通省の消費者向け案内は、対象範囲と資力確保措置を新築住宅向けに整理しています。

目に見える傷や建具調整などは法定10年責任と別の基準になるため、新築戸建て内覧会チェックリストで引渡し前に記録します。

不具合があれば、原因調査前に対象外と決めつけず、契約書、図面、保証書、写真をそろえて通知します。

契約時の説明と実際の部位が一致しない場合は、口頭説明だけでなく重要事項説明書や仕様書の記載を照合します。

設備・内装・地盤・独自延長保証は別条件で確認する

ざわ先生が新築住宅の法定10年責任と設備・内装・地盤・独自保証を比較するイラスト

住宅設備、内装、建具、防蟻、地盤、外構、太陽光発電などは、法定10年責任とは別の保証期間や条件が設定されることがあります。

住宅会社が20年や30年などの長期保証を示していても、定期点検、有償メンテナンス、指定工事、所有者変更の届出が条件になる場合があります。

  • 保証する会社と修理受付窓口を確認します。
  • 部位ごとの開始日と終了日を確認します。
  • 自然故障、施工不良、消耗品の区分を確認します。
  • 点検と有償工事が延長条件か確認します。
  • 災害、結露、維持管理不足などの免責を確認します。

設備メーカー保証と住宅会社の延長保証が重なる場合は、先にどちらへ連絡するかを引渡し時に聞きます。

保証期間の長さだけで比較せず、上限額、出張費、部品終了時の扱い、代替機、回数制限まで確認します。

中古住宅では制度と契約が異なるため、中古住宅の瑕疵保険と新築の10年責任を入れ替えて考えません。

保険・供託と引渡し書類から請求先を確かめる

ざわ先生が新築住宅の瑕疵保険・供託・保証書・引渡し書類を確認するイラスト

住宅瑕疵担保履行法は、新築住宅を供給する事業者に保険加入または保証金の供託による資力確保を求めています。

国土交通省の制度資料で保険と供託の仕組みを確認し、購入する住宅でどちらが使われるかを売主や請負人へ聞きます。

  • 保険付保証明書または供託に関する説明を受け取ります。
  • 売買契約か請負契約かを確認します。
  • 保証約款と部位別保証書を保管します。
  • 設計図書、検査記録、修繕履歴を保管します。
  • 事業者へ連絡できない場合の相談先を確認します。

保険へ直接請求できる条件や紛争処理の利用条件は、保険法人、契約形態、事業者の状況で異なります。

引渡し時は書類名だけでなく、住宅の所在地、契約者、事業者、保険法人、期間が正しいかを確認します。

不具合を見つけたら使用を続けて被害を広げず、発生日、天候、症状、応急対応を記録して、契約上の窓口へ早めに通知します。

通知後は、現地確認の日時、原因調査の範囲、応急措置、恒久補修、費用、完了確認を一つの記録へまとめます。

売主や請負人との判断が分かれる場合は、住宅紛争処理の窓口や専門家へ資料一式を示して相談します。